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7/8の日記

周りのエンジニアとかがやってる日報というものを見て、日報は難しいけど日記ならいいな、と思ったので書いてみた。

 

 

牛乳をたくさん消費した

冷蔵庫を開けたら賞味期限が2日切れたほぼ使っていない牛乳があった。

とりあえず匂いは大丈夫そうだが早めに使い切りたい。普段こういうときは牛乳寒天を作ることにしているものの、前回同じようなことをしたので寒天がもうない。代わりにクックゼラチン(ふやかさなくていいゼラチンの神)が一袋だけあった。

クックゼラチンで固められる液量は公式には300mlなので、牛乳を全部消費するには足りない、しかしやらないよりマシ。作った後に気づいたけど、ゼラチンって少量のお湯に溶かしてその溶液を牛乳とかジュースとかに懸濁する方式なので、期限切れの牛乳にはあまり向いてなかった。多少なりとも加熱するのでやはり寒天の方がいいんじゃないか。

さて、余りをどうするかと考えていたところ、かつての小学校時代受講していた進研ゼミの記憶が蘇った。そうだこの牛乳で蘇を作ろう。蘇りだけに(?)。

蘇とは飛鳥時代とかそこらへんの頃、牛乳の水分を飛ばして作っていたチーズ様の食べ物である(と進研ゼミで習った)。作り方は様々らしいが、メジャーなのはひたすら煮詰めて固形にする方法だという。ググってもそればかり出てくる。

だいたい600mLくらいの牛乳をティファールの鍋にかけ、弱火でひたすらかき混ぜ煮詰めていると、40分くらい経った頃に粘りが出て来る。ここからはホワイトソースを作るときと同じ様に事が進んでいき、まとまった固形物ができた。

もしこれを見て蘇を作ろうと思い立った人がいたら、思ったよりすぐ噴きこぼれるので極弱火にすることと、粘りが出るまではかき混ぜにあまり利き手を使わないことをおすすめします。粘りが出てから利き手を酷使するので。

作るときに調味料を何も入れなかったら、ミルキーや練乳から砂糖を抜いた味がした。飛鳥時代は1.8Lもの牛乳を延々と煮詰めていたらしい。飛鳥時代の蘇職人は絶対腱鞘炎になっている。火力維持も大変だろうし、テフロン加工されてないから鍋にもひっつきまくっていたに違いない。現代ってすごい。

森永製菓 クックゼラチン 13袋入り (5g×13P)×4箱

森永製菓 クックゼラチン 13袋入り (5g×13P)×4箱

 

 

 

植物ホルモンの勉強を少しした

水曜に論文紹介当番を控えているので、3〜4時間くらいはその資料作成と勉強に費やした。今回は避陰反応と防御に関する論文にしている。植物の防御ということで主にジャスモン酸(JA)の話だったはずが、気づいたら防御応答からサリチル酸(SA)の話へ、拮抗関係のジベレリン(GA)の話へと手広く見る羽目になった。

植物に触れて2年目、植物ホルモンにはろくに触れてこなかった。周囲の人間が「植物ホルモンは闇の分野、迂闊に手を出すと死ぬ」と再三言い聞かせてくれていたから。先人の言うことは正しかった。あるホルモンについてなんとなく理解するためには結局全部についてそこそこ知る必要があり、しかもそれぞれの情報量がアホほど多い。ホルモン同士でどんどんクロストークしてるので他のホルモンをスルーできない。シグナル伝達もやたらに複雑だし制御する遺伝子が被っていて因果関係を洗い出しにくい。実際JAはGAともSAともエチレンともクロストークしており今日は文献大航海時代

私のように門外漢で植物ホルモンを学ぼうとしている人は、あらかじめその分野に詳しい先輩をそばに置くか、本を読む時間を今思っているよりも倍は多めに確保しておくことをおすすめします。すでにある程度研究されてきた分野なので本は日本語のものもそこそこ見つかります。いきなり参考論文に当たっていくと何も分からなくなります(なりました)。あと論文紹介でホルモンやろうとしてる人は、ホルモンがそこまで関与しない論文をもう一度探したほうがいいかもしれません。教科書輪読や勉強会ならともかく、紹介という点では向いていない分野だと感じました。

今日勉強していて面白かったこと

  • JAは傷つけられたときに防御させるために作られる(傷害応答因子)が、草刈りとかしてる時の独特の臭気はJAに由来する(近隣の植物に危険を知らせているらしい)
  • JAZやDELLAのようなタンパク質は対応ホルモンがあるとトラップされて分解されるけど、分解されることで遺伝子発現が促進しJAZやDELLAがたくさんできる(そしてまた分解される)、という制御をやっている
  • JAとSAは菌や傷害や虫害などの応答に関わっているのに、お互い拮抗しているらしい

こんなにたくさんの働きを持ってる以上、避けては通れない分野なので良い機会ということで、しかし明日までに大方資料作りにケリをつけたい。ところでGA下流遺伝子の押さえ込みをやってるのがDELLAって名前なのと、ぶどうのデラウェアの「デラ」の部分ってやっぱ関連あるのかな。

テイツ/ザイガー 植物生理学・発生学 原著第6版 (KS生命科学専門書)

テイツ/ザイガー 植物生理学・発生学 原著第6版 (KS生命科学専門書)